反復性肩関節脱臼
反復性肩関節脱臼とは?
繰り返し性肩関節脱臼とは、肩の関節が何度も脱臼する状態を許します。 一度脱臼すると、関節の安定性が低下し、再発しやすくなります。 特に若年層のスポーツ選手に多く、放置すると日常生活でも脱臼することがあります。
治療方法
治療には保存療法(手術なし)と手術療法があります。
保存療法(リハビリ)
軽度の場合や手術を避けたい場合に致します。
- 筋力トレーニング:肩の安定性を高めるために、インナーマッスル(肩の深層筋)を強化します。
- テーピング・装具:スポーツ時に肩の安定を補助します。
- 生活習慣の改善:脱臼しやすい動きを忘れることが重要です。
保存療法の限界
若年層やスポーツ選手では、保存療法のみでは再発の可能性が高いため、手術が推奨されることが多いです。
手術療法
脱臼の再発を防ぐための代表的な手術方法の一つです。
バンカート修復術(関節鏡視下手術)
- 方法:肩の前方の関節唇(軟部組織)が損傷している場合には、その部分を縫い合わせて関節の安定性を回復させます。
- 特徴:
・小さな傷でも済んだ、回復が早い
・入院期間が短い(1週間前後)
・スポーツ復帰は約6か月後

術後のリハビリと回復
手術後は適切なリハビリを行うことが重要です。
- 手術直後(1~4週間):肩を固定し、安静を待つ
- 5~8週間:徐々に可動域を広げる
- 3か月~:筋力回復訓練の開始
- 6か月~:スポーツ復帰可能
リハビリを見極めと再発のリスクが高まるため、医師や理学療法士の指導に留意することが重要です。

まとめ
- 軽度ならリハビリで対応
- スポーツ復帰や再発防止には手術が有効
- 手術は「バンカート修復術」か「ラタールジェ手術」
- リハビリを適切に行うことで再発防止
反復性肩関節脱臼は適切な治療を行えば改善できます。症状に応じて、医師と相談しながら最適な治療法を選択することが大切です。