上肢外科
手の外科とは
手や腕は、日常生活で頻繁に使用する大切な部位です。手の外科（上肢外科）では、手・手首・肘・肩にかかわるさまざまな疾患や外傷の診断・治療を行います。骨折や腱・神経の損傷、加齢や使いすぎによる障害など、専門的な治療が求められるケースが多く、患者さまの手の機能を最大限回復させることを目指しています。
主な疾患と治療法
1. 外傷（骨折・靭帯損傷・神経損傷）
- 橈骨遠位端骨折（手首の骨折）
ギプス固定や手術（プレート・スクリュー固定）で治療。 - 舟状骨骨折（親指付け根の骨折）
保存療法または手術が必要。 - 腱損傷（屈筋腱・伸筋腱の断裂）
縫合手術後、リハビリテーションを実施。 - 神経損傷（正中神経・尺骨神経・橈骨神経など）
神経縫合手術や神経移植を行うことも。
2. 変性疾患（加齢や使いすぎによる障害）
- 母指CM関節症（親指の付け根の関節炎）
装具療法、注射、または関節形成術を実施。 - 手根管症候群（正中神経の圧迫）
手のしびれや痛みに対し、装具、注射、または手術。 - 肘部管症候群（尺骨神経の圧迫）
神経移動術などの手術で改善。
3. 炎症・腱鞘炎
- ドゥケルバン病（狭窄性腱鞘炎）
親指の使いすぎによる腱の炎症。装具療法や腱鞘切開手術。 - ばね指（弾発指）
指の曲げ伸ばし時に引っかかる症状。ステロイド注射や手術で改善。
4. 先天異常
- 多指症（指の本数が多い）・合指症（指が癒着）
形成外科的手術で機能改善を図ります。
診療の流れ
- 診察・画像診断（レントゲン、MRI、CT、超音波）
- 保存療法（装具、リハビリ、薬物療法、注射）
- 手術（必要な場合）
- リハビリテーション（可動域訓練、筋力強化）
当院では、最新の医療機器を用いた診断と、患者さん一人ひとりに合った最適な治療をご提供しております。手や腕の痛み・しびれ・動かしづらさなどでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。